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物流業界の課題とエンジニアリング企業が果たせる役割についてーMEET UP CHUBU vol.68 参加レポート

2025年8月某日、ナゴヤ イノベーターズ ガレージで開催された
「MEET UP CHUBU」に参加しました。今回のテーマは「物流」でした。

ニュースなどでも物流2024年問題などとして課題が報じられていましたが、
日々の暮らしや産業を支えるこの分野の課題について
様々な取り組みがおこなわれていることを感じられる内容でした。

ニュースなどでも物流2024年問題などとして課題が報じられていましたが、
日々の暮らしや産業を支えるこの分野の課題について
様々な取り組みがおこなわれていることを感じられる内容でした。

私の叔父もトラック運転手でしたが、一般の方が「物流」と聞くと、
トラックや倉庫、配送といったイメージが強いと思います。

今回のイベントでは、物流業界の構造的な課題や人手不足、
そしてそれらを乗り越えるための技術革新と共創の可能性が語られていました。

MEET UP CHUBUは、オープンイノベーションのプラットフォームであり、
産学官民の垣根を越えた連携を促進する場です。
詳細はMEET UP CHUBU公式サイトをご覧ください。

<BtoC輸送の拡大と物流構造の変化>

かつての物流は、企業間取引(BtoB)を中心とした構造が主流でした。
製造業から卸、卸から小売へと流れるシンプルな流れの中で、
輸送や倉庫管理は比較的予測可能で、効率化の余地も大きかったと言えます。

しかし近年ではEC市場の拡大や消費者ニーズの多様化により、BtoC輸送が急速に増加しているそうです。
個人宅への配送が多くなり、1件あたりの荷物量は減少しますが、配送件数は増加します。
これにより、従来の物流モデルでは対応しきれない課題が発生しています。
特にラストワンマイルの非効率性や、配送時間指定への対応、再配達の増加など、
現場レベルでの負担が大きくなっているようです。
こうした変化は、物流業界にとって単なる業務量の増加ではなく、
ひとつの企業の効率化だけでは賄いきれない構造的な転換を迫るものとなっています。

<サプライチェーンの複雑化とシステム連携の壁>

物流の課題は、単に「運ぶ」ことだけについてのものだけではありませんでした。
製造、保管、輸送、販売、そして消費者への届け方までを含むサプライチェーン全体が複雑に関係しています。
関わる企業の数も多く、それぞれの工程が異なるシステムで管理されていたり
まだまだアナログな方法で運用されているケースも多いようです。

たとえば、製造現場では生産管理システム(MES)、倉庫では倉庫管理システム(WMS)、
輸送では輸配送管理システム(TMS)、販売ではECプラットフォームやPOSシステムなどが稼働しています。
これらを連携させ全体として最適なシステムを作り上げることは簡単ではないことは想像できると思います。

データの質やフォーマットの違い、リアルタイム性の確保、
セキュリティの問題など、技術的なハードルは多岐にわたります。
結果として、サプライチェーン全体の可視化や最適化が進みにくく、
部分最適にとどまっていたようです。

このような課題の解決にに取り組んでいる企業の事例も紹介され、
エンジニアリング企業や技術者が果たせる役割が、
物流のさまざまな場面に存在することが良くわかりました。

IT技術者によるシステムの設計開発だけでなく、
自動配送などを可能にする機器や自動倉庫の開発など機電の技術も欠かせない
技術であることも改めて認識しました。

<「物流=社会インフラ」という認識の浸透>

イベントを通じて強く感じたのは、物流が単なる業務領域ではなく、
社会インフラとして大きな役割を担っているということです。

港湾内の物流では、世界中から製品、食料、衣料品などが届き、
多数の企業がそれぞれの役割を果たしながら、必要な場所へ届けることで日々の生活を支えています。
災害時の物資供給、地域の生活基盤の維持、高齢化地域への支援など、
物流は人々の暮らしを支える不可欠な仕組みです。

アメディアでは、こうした社会的意義のある分野に技術者が関われるよう、
様々な業界で活躍を目指す技術者を幅広く募集しています。
今すぐではなくても、将来的に重要な開発を支える技術者となれるよう、
長期的な視点で支援を行っています。
採用情報についてはアメディア採用ページをご覧ください。

<物流×技術の融合領域が拡大中>

物流業界では今、最新技術との融合が急速に進んでいます。
倉庫の自動化、配送ルートの最適化、ロボティクスの導入、
AIによる需要予測など、技術ニーズは多岐にわたります。

アメディアでも物流業界を技術支援先として捉えており、
現場で求められている課題やニーズを拾い上げることが重要と考えています。

CATIAやCREOなどの3DCADを用いた設計支援、JavaやC#による業務システム開発、
C言語、C++などを用いた組込制御、物流の業界で活かせる技術領域に対応できる技術者が在籍しています。
物流業界に限りませんが、DXの知見やAIを活用したシステム開発、
それらを搭載した自動化機器の設計など、今後はより高度な技術支援が求められることになりそうです。

<共創の可能性─技術だけでなく「人や企業とのつながり」を育てる>

物流業界を取り巻く課題は、技術だけでなく、制度や地域との関係性、
人材育成など、多くの要素が絡み合っています。
だからこそ、エンジニアリング企業としても、様々な企業と連携しながら、
社会課題に向き合う姿勢が求められていると感じました。
アメディアでは、様々な業界の開発業務を通じて、
自らのスキルを磨きながら社会に貢献できる業務が多数あります。
物流分野においても、設計・開発の力を活かしながら、
持続可能な社会の実現に寄与していきたいと考えています。

<おわりに──物流業界に、技術と人の力を>

今回のMEET UP CHUBUは、物流というテーマを通じて、社会課題と技術、
人材の接点を再発見する貴重な機会となりました。
営業としては、物流業界との接点を広げ、
最新技術を用いて課題を解決できる技術者の活躍の場としての可能性をこれまで以上に感じることができました。

また採用担当の目線としては、若手に“社会を支える技術者”というキャリアの魅力を伝える重要性を再認識しました。
技術を通じて社会を支える。課題を解決し、地域や企業を元気にする。
そんな視点を持ちながら、今後もこうした共創の場に積極的に参加し、
設計開発の力を社会課題の解決に活かしていきたいと思います。

本記事は、経済産業省中部経済産業局の許可を得て掲載しております。
MEET UP CHUBUの詳細や今後の開催情報については、公式ページをご覧ください。
MEET UP CHUBU公式ページはこちら

また、アメディアでは物流分野を含む多様な業界に向けて、
機械・電気電子・ソフトウェアの設計開発・システム構築などに携わる
技術者の育成と支援を行っています。
社会課題に向き合い、技術スキルを磨いて様々な課題を解決に導く仲間を募集しています。
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